南極の岩盤を覆う氷(氷床)は、厚いところ(内陸)では4,000mにも及ぶ壮大なスケールで存在しています。一方、沿岸ではice shelve(棚氷)と呼ばれる、一部が海に張り出した構造の氷があります。この棚氷の底部に、高さ約250mの巨大なトンネルが発見されたと話題になっています。

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Big Pic: 820-Foot-High Tunnels Discovered Under Antarctic Ice | Popular Science

発見したのはイギリス国内のいくつかの大学とBritish Antarctic Survey。航空機と人工衛星によるリモートセンシングよりトンネルを発見し、氷床表面の形状と間に関係性を見出しました。彼らは以前から融解水が薄く連続的な氷床の底部を流れ、海へと注ぎ出ていると考えていたようですが、このことが今回の観測で証明されました。くわしいことはNature Geoscience (2013)に論文が掲載されていますので、興味のある方はどうぞ(有料ですが)。

南極大陸はまだまだ分からないことが多く残されています。今後も注目ですね。


by カエレバ